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「K-POPシンドローム」へようこそ!昨今のK-POPに出会って約8か月。初めは「日本語がうまい」「曲がキャッチーだ」などの理由で一部のアーティストの楽曲を聞く程度だったのだが、震災後しばらく室内で過ごすことが多くなったことで一気に守備範囲が広まり、日本でデビューを果たした20数組のアーティストのCDはほぼ全て揃えてしまった。

さらに、日本盤だけでは飽き足らず、最近ではオリジナルの韓国盤までをも集めだす始末。それ以外にも、私が新潟で局アナをしていた頃、番組用に集めたK-POP創成期(90年代前半)のCDがかなりの枚数眠っているのだ。

実は、仕事用のブログでも、折にふれ「K-POP」の話題を書いていたのだが、プロフィールやプライベートのことを中心にご覧頂くブログで、ある特定の分野についてばかり書き続ける訳にもいかない。そこで、いつでも自由に「K-POP」について書き綴れる環境を…とこのブログを立ち上げたのである。まずは、私が昨今のK-POPに興味を持ったきっかけからお話ししたい。なお、文面はメールで頂いたご質問への回答をそのまま引用させて頂く。

2011年盛夏  服部 陽介




1.K-POPにハマった時期ときっかけは?

昨今のブームにハマったのは2010年の秋、「KARA」のBESTを買った時からです。実は、デビュー曲の「ミスター」を単純に聞きたくて買ったんですが、そのCDが全て韓国語版だったんですね。

最初は失敗した…と思ってたんですけど、聞いているうちに楽曲の魅力に引き込まれました。高校生の頃、初めて洋楽に出会ってカッコいいな!!って思った時の気持ちに似ています。それから他のアーティストの曲も聞くようになり、あっという間に(?)今に至ってます。




2.K-POP全般に興味が広がった過程は?

私もはっきりとは記憶していないんですが、ちょうど同じころK-POPにハマった友人(女性・メディア関係)が薦めてくれた「超新星」という男性6人組の楽曲を聞くようになったことからでしょうか。「KARA」と「超新星」は、比較的J-POPの色合いの強いグループなので、最初はK-POPであるという意識をあまりせずに聞いていたのかもしれません。

そのうちに、この2組が韓国でリリースしている曲が日本での曲と違うことを意識しはじめ、彼らが韓国でテレビに出ている映像などを探り始めました。おそらく、この頃から、韓国の音楽番組などを見るようになり、一気にとりつかれていったような気がします。ただ、K-POPらしい曲を聞くようにはなりましたが、未だに”らしくない(日本市場向けの)”楽曲も好んで聞いていますね。




3.K-POPを誰かに薦めたり、情報交換をしていますか?

私はアナウンサーをやっていて、専門学校や養成所で講師のお仕事もさせて頂いているのですが、レッスン前の挨拶がわりによくK-POPの話をしています。基本的には芸能界の話の一環として話すようにはしていたのですが、最近は結構マニアックになってきているので、そろそろ潮時かとは思っています(笑)。

mixiのコミュニティなどではヤリトリをしたりすることはありますが、そこで仲良くなったり…という展開までは至っていません。仕事仲間でK-POP好きな友人がいるので、たまに情報交換したりする程度です。このブログも公開したのは最近なので、まだまだ認知度も低く、たまにメールを下さったりする方もいらっしゃいますが、今後見て下さる方を増やしていければな…とは思っています。

また、近い将来は「K-POP」に関する番組、あるいはK-POPも含めた韓国文化に関しての番組などを担当してみたいですね。そのためには、もう少し色々と研究を尽くさねばなりません。




4.なぜCDを買うのですか?

それは、私が人一倍所有欲が強いからだと思います。コレクター精神が強いとでもいいましょうか、好きになったものは全て手元に現物を置いておきたくなる…という厄介な性分ですね(笑)。

それと、韓国のCDは日本の半分くらいの値段(アルバムでも1500円しません)で買えるので集めやすいというのもあります。日本版のCDは確かに少し高いんですが、コレクター魂がメラメラと湧き出てきて、つい購入に至ってしまうんです。「YouTube」等はあくまで情報収集のツールであって、CDは手元にちゃんと持っておきたいってことですね。これは他のK-POPファンに当てはまることかどうかは分かりません。

私は昔から音楽にはお金を使う方で、学生の頃は廃盤レコードを収集したり、社会人になってからも、好きになったジャンルの曲を一気に集めたりしていたんです。最近は、昔のアニメソング集や特撮ヒーローの主題歌集、昭和の流行歌・歌謡曲・J-POPを集めた100枚近い全集「青春歌年鑑」を揃えたり…。仕事柄、レコード会社の方からプロモーション用のCDを頂くことも多かったのですが、揃えたいCDは自分で買ってたんですよね。




5.K-POPの魅力はズバリ何ですか?

これは人によって解釈が異なると思いますが、私が感じる「魅力」について書かせて頂きます。ずばりK-POPの魅力は、プロ意識の高さと総合的な楽曲の完成度にあります。

よく言われることですが、日本の芸能界は素人の延長線上にスタートがあって、そこから成長していくという考え方なのに対し、韓国は既にスタートから難関なんですよね。スタートを切る時点で選抜に選抜が重ねられ、誰でもがなれるというシステムになっていない。で、事務所に入れても、数年間の厳しいレッスンがあり、ようやくデビュー。そうした鍛えられた集団だからこそ完成度の高いパフォーマンスを見せられるんです。

日本では、踊れなくても、歌が素人並みでもデビューできますし、それで芸能人をやっていられますが、韓国では、ダンスも一流、歌がうまいのは当たり前、そんな人たちの中で勝ち残っていかなければならないんですね。置かれた状況が根本的に違うので比べようがありませんが、いずれにせよ、K-POPのアーティスト達は「職人」であるという事。しかも母国語ではない「日本語」での歌で違和感を感じさせないという事実には感服です。

K-POPファンに芸能人が多いのは、日本の音楽に少なからず物足りなさを感じているからかもしれません。身近な存在ではなく、総合的にレベルの高い「職人」を求めているんでしょうね。お金を出すなら身近なものより手の届かないものってことです。一般の方々でK-POPにハマってる方々も、彼らに対し「カリスマ性」のような何かを感じているのでは?

もう一つ申し上げると、私は元々「歌謡曲」「J-POP」は広く聞いていますが、最近の日本の音楽はあまりにジャンルが増えすぎて、大衆性を失いつつある現状も何か関係しているのでは…と感じています。

90年代までは日本の音楽界にも勢いがあり、世の中に楽曲を「提案」しようという気概があったのですが、最近はそういう大きな目標ではなく、個々のファン層をターゲットに音楽を作っている印象が強くなりました。それは決して間違いではないんでしょうけど、「切磋琢磨」が無くなっていくようなら、それは日本の音楽界にとっては危機なのかもしれません。

日本も何度か洋楽に刺激されて音楽が大きく変貌を遂げた勢いのある時代がありましたが、韓国も欧米や日本の音楽を積極的に取り入れて「K-POP」を育て上げ、いま国をあげて世界に打って出ようとしています。おそらく、そうした「勢い」に魅力を感じている方も多いんでしょうね。